リグレッションテスト(回帰テスト、退行テスト)の方法・メリットを解説!

IT・開発

こんにちは!薫です。

さて皆さん、リグレッションテストとは何かご存知でしょうか。

開発作業におけるテスト工程のステップであり、「回帰テスト」「退行テスト」とも呼ばれます。

開発プロジェクトにおいてテスト工程はシステムをトラブル無くリリースする上でとても重要です!

本記事では、リグレッションテストの方法とメリットについて解説していきます。

リグレッションテストとは

では早速、リグレッションテストとは何かを説明していきます!

概要

リグレッションテストとは、開発したソフトウェアの新しい機能追加やバグ修正を行った後、以前に正常に動作していた機能が正しく動作するかを確認するテストのことです。

新しい機能が追加されると、既存の機能に影響を与える可能性があります。

そこでリグレッションテストを行うことで、以前に正常に動作していた機能が正常に動作することを確認することができます。

具体例

続いて、具体例を紹介します。

リグレッションテストが必要になるケースは主に以下のような場合です。

  • システムのバージョンアップが必要とされる時
  • 新しいサービスがリリースされるとき
  • これまで推奨していなかった動作環境でもシステムが利用可能になるとき

リグレッションテストの方法・手順

リグレッションテストの方法としては、以下のようなものがあります。

計画化

まず始めにテストを実施するタイミングや期間についての計画を立てます。

ここで重要なのが余裕を持ったスケジューリングをすることです。

納期がギリギリだと作業が雑になる場合が多いので、後々トラブルが発生しやすくなってしまいます…!

またリグレッションテストを実施するタイミングは「単体テスト」や「結合テスト」、「運用テスト」などそれぞれのテスト工程が終了した後が望ましいです。

スコープ定義

効率的に開発プロジェクトを進めるには、テストを実施する範囲(スコープ)を厳密に決めなければなりません。

本来は、範囲を限定せずに全てのテストを最初から行う「フルリグレッションテスト」を行うのが理想的です。

しかし限られた工数や予算の中で実施するのは現実的ではありません。

不具合が発生した場合のリスクが大きい場所から優先的にテストするなどの工夫により、範囲を絞り込んで効率的にテストを実施しましょう。

テスト環境の構築

リグレッションテストを行うためには、テスト環境を構築する必要があります。

テスト環境は、実際の運用環境に近い状態で構築することが望ましいです。

自動化テスト

リグレッションテストは手動で行うこともできますが、自動化テストを行うことで、効率的にテストを実施することができます。

自動化テストツールを用いて、工数やリスクを削減してリグレッションテストを実行することができます。

何度も実施する必要があるテストについては特に自動化を検討したいところです。

テストスイート

テストスイートとは、複数のテストケースをまとめたもののことです。

リグレッションテストを行う場合は、テストスイートを作成し、以前に正常に動作していた機能を含むテストケースを実行することが重要です。

テスト結果の記録

リグレッションテストを実行した後は、テスト結果を記録することが重要です。

テスト結果の記録によって、以前に正常に動作していた機能が正常に動作することが確認できます。

リグレッションテストのメリット

続いてリグレッションテストを実施するメリットについて説明します。

不具合の早期発見

リグレッションテストを行うことで、以前に正常に動作していた機能が正しく動作するかを確認することができます。

もし、新しい機能の追加やバグ修正によって以前に正常に動作していた機能が正常に動作しなくなっていた場合、リグレッションテストによってその不具合を早期に発見することができます。

バグの再発防止

継続的にリグレッションテストを実行することで、以前に発生したバグが再発しないようにすることができます。

また、バグが再発することを防ぐことで、ソフトウェアの品質を向上させることができます。

テストコストの削減

先述したように、リグレッションテストは手動ではなく自動で行うこともできます。

自動でリグレッションテストを行うことで、テストコストを削減することができます。

また自動化テストを導入することで、テストの再現性を高めることもできます。

リスクの低減

リグレッションテストを継続的に実行することで、新しい機能追加やバグ修正によるリスクを低減することができます。

また、リグレッションテストを実行することで、既存の機能が正常に動作することを保証することができるため、新しい機能追加やバグ修正による影響を最小限に抑えることができます。

デグレードテストとの違い

同じくテスト工程において使われる用語に「デグレードテスト」があります。

違いは?

気になるリグレッションテストとデグレードテストの違いですが、大きな違いはないと考えていいです。

どちらも、システムが「今までどおり動くか」を確認するテストということになります。

デグレードの意味

用語の意味だけ確認しておきましょう。

デグレード(Degrade)とは、「退化」や「悪化」という意味です。

システムやプログラムの不具合を修正した際に、他の新たな不具合やバグが発生してしまう状態をデグレーションといいます。

デグレードテストは、デグレードが発生していないかを確認するテストになります。

まとめ

いかがでしたか?

今回はリグレッションテストについて解説しました。

ぜひ、リグレッションテストを開発作業と切り離して考えず、高品質な開発のために重要な工程であることを認識しておきましょう!

この記事が皆様のお役に立ちましたら幸いです。

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薫と申します。都内のIT企業に勤める20代の会社員です。仕事でシステム開発やデータ分析に取り組んできた経験から、主にIT技術に関しての情報や、生活に役立つ情報を発信をしていきます。よろしくお願いします!

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